みんなの話を色々聞いてると、メイドさんに何を頼むかは家庭の事情や好みによって人それぞれなのがわかる。フルで頼む人は、掃除洗濯の他に朝ごはん、お弁当、お昼ごはん、夕ご飯とお願いする場合もあるし、赤ちゃんがいる人は、おむつ替えやミルク後のゲップまでお願いする場合もある。
だからこそこの異国で、例えば自分の母の手を借りずに出産できるわけなのね。
掃除だけとか、午前中だけ、午後だけ、少数派ではあるけど、全然雇ってない人もいる。多分10年前とかなら2人3人雇っていたのが、段々1人になり、フルでなくなり、今後だんだんと雇わない人が増えていくのかな、という流れを感じる。暮らしやすくなると同時進行で、人件費も上がっていくのである。
夕ご飯の頼み方も、メニューや味付けを指定する人、メニューからおまかせする人、日本の料理を作れない人に最初から指導する人など様々。我が家のメイドMさんはどうかというと…。
彼女との契約は、お掃除と洗濯、洗い物、時々時間があるとき一品お願いするときがあります、というもの。実際フタを開けてみると、料理は月に何回か、今日は餃子を包んでおいて~!
とか頼む程度で、ほとんどお願いすることがない。
毎日頼むなら簡単かもだが、時々お願いするのってかえって面倒(自分でやった方が早い)のだよね。卵がアレルギーでダメなハッチもいるし、三者三様に好みがある子どもたち、普通の美味しい和食を作ってもなかなか完食しないというのもある。
で、私がなかなか頼まないため、サプライズ?で時々お惣菜が冷蔵庫に入ってる時がある。一人暮らししているわが子のマンションにこっそり来て、作り置きおかずを作っておいてくれるお母さんみたい・・・(そんな経験はないが)!
そんな感じなので時々、あっ!解凍しておいたこの牛肉、全部使っちゃった?!
とか、ある。多分こういうメイドさんとの付き合い方をしているのは珍しいと思う・・・(普通はちゃんと指示するし、言われてないのに一品作ることもない)でも私にはこんなゆるーいのが合ってるかも。サプライズ嬉しいし(笑)
で、黙々と毎日ルーティンワークをこなす彼女を見ていて気がついたことがある。
彼女は、「あー今日もたくさん仕事があるよ~。めんどくさいなあ~。」って考えてないように見える。メイドさんのお仕事は、そんなこと考えてたらしんどくてやってられない仕事だと思う。とにかく、何も考えずに、黙々と手を動かしてる。これを真似してみると、私も家事がはかどるんだよね。すごい発見である。自分が無心でやっていると、自動操縦みたいなモードで動けて、Mさんが魔法のように汚れものを片付け、洗濯物を畳み片付けてくれた気持ちよい状態に、気がついたらなってるのです。もちろんお手伝いさんはお仕事で、お金をもらってやることで、専業主婦とは立ち位置が全く違うんだけどね。これはいいことを教えてもらったなと思う。さらにもう一歩進むと、この手足が自動で動いていて頭が空っぽの状態から、いろんなアイデアや気づきが下りてくることもある。一種の瞑想みたいになってるのかもしれない。
日本に帰っても、きっとMさんをイメージしながら家事をするだろうな、私。と思う今日この頃。私たちは今は雇用、被雇用の関係であると同時に、ルーティンワークをし続ける同志なのだよね。
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