先日、まきこさんの
駐在妻のキャリアについての
アンケートに答えました。
働きたい駐在妻、ジャカルタ&バンコク
二カ国子連れday’s
※アンケートは締め切られています
もう少し早くシェアすべきでした…
1月19日のイベントでアンケート結果を
使うそうです!詳しくは↑へ。
簡単なアンケートで、
どんどん答えられて
時間はかからなかったのに、
改めて自分を振り返り
そうなんだー。
と、自分の変化についてわかった
よい機会となりました。
海外を知らなかったある主婦が
駐在を経て、どんな風に変化したのか?
忘れないうちに書き留めて
おこうと思います。
駐在する前の私は、仕事はしておらず、
子育てと家事に必死だった。
幼稚園ママとの付き合いが楽しかった。
楽しいだけならいいけど私は足りなくて、
「もっと仲良くなるべきなのに」
という、誰にも強要されていない
自分の中の勝手な理想論に従って
動いていて、
「誰からも好かれないといけない」
「みんな仲良くしないといけない」
と、本当に勝手に思い、今思えば少し無理をしていた。
とにかく、
自分に負荷をかけて成長しないといけない
と思っていて、でもそれはキャリアとか
自己実現とかではなくて、
「どのママ友とも仲良くする」
の一点に集中していた。
皆さんがご想像の通り、
もちろんそんな理想通りにはいかなかった。
合う、合わないはもちろんある。
無理したって仕方ないのだ。
でも、そのことを認めたくなかった。
そのことで、自己肯定したかったのだ。
今思えば、
そんな動機で仲良くされてもねー。
でもその時の私にはそれが真実だったし、
とても大事にしたいものだったのだ。
その後、インド駐在が始まると
日本では味わうことのなかった
様々なことが押し寄せてきた。
根っこのない心許なさ。
英語を話せない恥ずかしさ。
家などの不具合や大気汚染。
体調不良や食べ物の不安。
メイドさんやドライバーさんなどの
「人を使う」という難しさ。
怒り、悲しみ、悔しさ。
インドの身分制度の理解し難さ…。
そういうものを経て、
そんな中でもたくましく生きている
日本人女性や、
駐在妻の仲間、
先輩方を見続けて2年半。
ほとんどのことは気にならなくなった。
人は人。
自分は自分以上のものになれない。
ママ友の合う、合わないなんて
当然のことで、本当に些細なことだと
思えるようになった。
インドでは(バンコクでも)
よく噂に聞く駐在妻の争いみたいなのは
全然なくて、日本より強い連帯感や
助け合いを感じるのも、
その様々なものが押し寄せてくる
闘いが前提にあると思う。
自分にできる範囲のことはごく僅かで、
ほとんどのことは
なるようになる
というか
なるようにしかならない
という、深い悟り(諦め?)が
私の中心部分に根付くようになった。
これはね、かなり楽になりました。
頭でわかるのと、
心から納得するのは違う。
その苦しい体験と、
インド在住日本人との交流があって初めて
その境地に達したんだと思う。
よく、
人生のステージを、
お金をどれだけ使えるか、
というランクで考える人が居ると思う。
お金をたくさん使えるリッチな生活、
ホテルのランクや、身につけるものの
レベルアップ。
それは確かに
人生のステージが上になったように
分かりやすく感じられ、
気分も上がると思う。
でも、
例えば、使うお金の額を上げても、
やはりそこに色々な新しい苦労がある。
同じような細かなことにこだわっている
時点で、レベルは本当は上がっていない。
駐在も含め、
夢のような生活なんてない。
例えば、日本が嫌だからアメリカに住む
ことにしたとしても、夢のような生活が
待っているわけではなく、目の前には
現実と地続きの生活が待っているのだ。
ちょっと余談になるけど、
実際にインドで暮らすと、
日本人含む外国の人は
ある程度の身分であると見なされ、
「庶民」とは思われない。
「庶民」の生活レベルは
日本で言う庶民よりも下のようだった。
インド駐在中はホテルに行く機会が増え、
海外旅行も増え(脱出するため)、
まるでお金持ちになったような、
そんな錯覚を感じたこともある。
(実際はまあまあ赤字だったけど、そこを
出し惜しみすると、心が折れそうだった)
バンコクでは、そんな感覚はない。
もちろん一等地に住まわせてもらい
買う野菜も高めなんだけど、
旅行も今だけがチャンスと思って
行ってるけど、
タイ人は私たちのことを
「身分が上」とは思っていないと思う。
たくさんいる、アジア人の1人。
何故なら、タイには身分制度がないから。
だから私たちは「庶民」でいられる。
それがどれだけ気が楽なものか。
インドで擬似お金持ちを体験したから
余計に想像つくのだけど、
人生のステージを上げるには
お金を積めばいいのではない。
できないことをできるようになる。
ただ、その一点だ。
そのためには、「体験」を積むことが
必要になってくる。
今もし自分が、なんでもいいけど
めんどくさい、しんどいことに
直面しているなら、
それは
「体験を積んでいる」
ところだと思う。
ここをなんとか切り抜けて超えたら
見えてくる地平があると思う。
自分が折れないことを第一に考えつつ、
時に逃げながら、時に許しながら、
もう進んでいくしかない。
決して、自宅にいながらにして
楽してお金を儲けたり、そんなのは
体験を積むことではない。
よく見かけるSNSの勧誘みたいなもの、
私には違和感がある。
そこには真実はない。
本当に人生を生きるって、
そういうことじゃない。
もしそこに乗ったとしても、
夢のような生活ではなく、
新しい闘いが始まると思った方がよくて、
そう思って始めるならなんでも実になる、
そんな気がする。
まきこさんのアンケートに答えながら、
うん、私はきっと、
日本に帰って仕事をするだろう。
でも、駐在で培ったスキルを活かして
仕事に就いたりは出来ないだろう。
(培ってないから)
キャリアに関係ない
パートの仕事に就くだろう。
自分に何ができるのか
改めて検証することになる。
でも、それこそが
私の生きる道と感じるし、
同じパートの仕事をしたとしても
駐在した後の私は前よりもっと
楽しめるのではないか。
駐在の体験は必ず色々なところで
活用されると思っている。
なぜなら、それはもう
私の核のひとつになっているから。
そこを入り口にして、
様々な世界がまた広がっていくと思う。
インドやタイに駐在に行ったときのように。
キャリアは積んでないけど…
まきこさんもパネラーとして参加予定の
1月19日のイベント、
どんな内容か興味があるので、
私も参加してみようと思います!
後日談
結局、どうなったかというと、私は本帰国してから、教員というすごく昔のキャリアを引っ張り出してきて、その延長線上にある「非常勤講師」になったし、
幸運が重なって、バンコクで培ったピラティスや陰ヨガのインストラクターとして副業をしている。
自分の予想は割と外れているなと思う。
今思えば、この時は、少し小さめに自分を見積もっていたんだなと感じる。
どんな自分にも、イメージすればなれると今は思う。まだまだ出来ないことだらけで、全然カッコよくはないけど。
コメント
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めちゃ読み入りました!!
自分の変化をこれだけ言葉にできるってステキですね!私はまだ駐在して1年ですが、読みながら私はどう変化したかなーって考えさせられました。
ほっこりさん、充分キャリア積んでますよー!!
私も19日参加するので、お会いできるの楽しみにしています(^^)
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擬似金持ち……まさにそれだ!!金持ちじゃないのに、こちらでは金持ち扱い。常にぼんやり感じる、なんか違う感と、ここではない感。モヤモヤモヤモヤ……
でも、私にとっても、駐在はすごく貴重な時間になっています。全てに感謝!です。(何の話や…)
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私は伝えたいことがあるのに上手に文字にできなくて本当の考えを伝えきれなくていつも諦めちゃいます。自分の思いをこうして文字にできるってすごいです!そして同感
私は現在インド在住ですが、私も今は心から「ひとはヒト」と思うようになりました
そのおかげで生きるのが少し楽になったように感じます
ただ最近思うのはひとはひとと思うとなんだか冷たい感じがしてしまって、自分自身に戸惑います
自分らしい人との距離の取り方が未だに見つけられません笑
こうして経験や悩みを重ねて削ぎ落とされはするけど悩みは尽きないものですねー笑
インドで生活をして、答えのでない問題(身分制度等)を目の当たりにしていろいろ考えているうちに自然と自分が変化してきているんですね
インド生活いい経験をさせてもらっています
今日はいろいろ考えさせてもらいました!ありがとうございます♪
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>Machicoさん
読み入ってくれてありがとうございます!
19日来られるんですね。
新しい駐妻像を見られること楽しみにしています!
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>べーやんさん
共感してもらえて嬉しいです!
私、ドライバーさんに「私、日本では運転してたんだよ」と言ったら信じてもらえなかったことありました。
庶民なのにマダムって呼ばれるのすごく違和感ありますよね。
バンコクでは「オクサーン」と日本語で呼ばれます(笑)
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>ちくわぶさん
インドに住み続けているとどんどん強くなるんだろうなぁと思います。
日本に帰ったときに「あれ?!私前と感じかたが違う!」ってなりそう。
人との距離感、難しいですよねー。
でもちくわぶさんはブログを読んでる限りでは、冷たい感じは全然しないですけど!
悩みは尽きないし、悩みこそが人生とも思います。しょーもないことで悩みながら、しょーもないことで喜んで、ぼちぼちやっていきましょうねー!!
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すごくすごくいい文章を1日の締めくくりに読めました。
娘が先日サファリでお世話になりました(//∇//)…でわかるかな。
その考え方、すごく好きです。
これで安眠できそうです…(笑)
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>みなさん
まあ!
みなさん、ブロガーだったのね!
教えてくれなくちゃー!
コメントありがとうございます。
嬉しいー!
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おはようございます。
初めまして、インドネシアに駐在している
琴子と言います。
私も同じように思っていたことがあり
同感しました。そして、同じような気持ちを
抱いた奥様も居る場所は違っていても
居るのだと安心しました。
私も、きっと日本に戻れば以前のように
パートかもしくはフルタイムで看護師として
働く予定でいます。きっと働いてない間の
この空白期間がマイナスになる可能性も
有りますが、ここで生活出来て少し強くなれた!
とプラスに感じることも沢山あるので
前向きにいきたいと思いながら過ごしてます。
長々とりとめもないコメントを読んで頂き
ありがとうございました。
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実は最近ブロガーになりましたの(笑)
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>琴子さん
おはようございます!
インドネシアはインドからみたらとっても暮らしやすいとスライド友だちが言ってましたが、今よくよく見ていると、なかなかハードですよね。
日本に帰ったとき、強く変化している自分を実感するんじゃないかなと思います。
こちらこそ、思いの伝わってくるコメントありがとうございます。嬉しいです!
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>みなさん
そうなのねー!
度々お邪魔します!
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ずっと前に一度書き込みさせて頂いたRiecoと申します。中国に帯同中です。
まだ帯同して半年ですが、すごくモヤモヤしていることがありました。言葉が通じないなど日々のストレスは勿論、慣れない主婦業、仕事辞めて良かったのかなとか、同年代の友達と違うことをしてる不安、お金のことなど….。でも、ほっこりさんの今回の記事を読んでとても心が晴れました。
今大変なことや苦しいことも体験・経験として自分の身になると信じて頑張っていきたいです!
お金についても、なんとなく自分の中でモヤモヤと思っていたことをズバリ書いてくださって、『そうそう!それが言いたかったの!』と思いました(^^)(笑)
素敵な記事を書いてくださってありがとうございます。
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>Riecoさん
こちらこそ、嬉しいコメントありがとうございます!!
モヤモヤを少しでも晴らせたなんて、光栄です。
そしてそうそう!という共感も何より嬉しいです。
ブログお邪魔しましたが、中国も大気汚染ひどいときあるんですね。
もうかなり解消されたと聞きましたが…
画像見る限りインドと変わらないです。
最近はバンコクもなかなかの汚染っぷりです。
体調管理気をつけましょうねー。寝不足厳禁です!!
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インドの頃からほっこりさんのブログ見てました!
(さくもんさんも!)
駐妻になってから
スキルを身につけなきゃ、
何かしなきゃ、
体験しなきゃ(これは旅行とか観光とかそんな類のことです。海外ならでわ!的な。)、
ナントカ空っぽを満たすようなことばかり考えていました。
でも、ほっこりさんのこのブログを読んでて、
日々の悶々とした気持ちや、大人になってから友達関係を作ることとか、
こういうことも全部「体験」かぁ!と思ったらすごく救われました。涙
この体験は「現地採用で働いてました!」みたいに履歴書には書けないけど、私は色んなことを体験しながら、人生に深みを持たせたいって思ってたんだったなぁと思い出しました。まとまりきってないのですが、ひさびさに自己肯定できた気がします。
また遊びに来まーす。
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>サブレちゃんさん
パリでも同じような悶々があるんですねー
(当たり前なんだけど、パリへの憧れが強すぎてうまく想像できない)。
履歴書には載ることはない、名前のない体験も、きっとそれらが私たちを作り、支え、励ましてくれるはずだと思います!
得難い経験をしたなと、後から必ず感じらと思いますー!!